任意継続を国民健康保険に切り替える方法

2年間の期間満了日を待たずして、任意継続から国民健康保険に切り替えたいと思う方もいるのではないでしょうか。

「再就職先が見つからない」、「起業の準備をしていた」、「独立したものの軌道に乗らない」などで、収入が減った場合には、国民健康保険の方が保険料が安いことが多いですからね。

しかし、2年間は、任意継続のまま、保険料を納付しないといけないのでしょうか。

切り替え可能なら、途中で、任意継続をやめるには、どうしたらよいのではないでしょう。

任意継続を国民健康保険に切り替える方法をご紹介します。

任意継続を国民健康保険に切り替える方法

任意継続を国保に切り替えるには

では、任意継続を国民健康保険に切り替えについて、順を追って、ご説明します。

1.任意継続を国民健康保険に切り替えられるのか

全国健康保険協会のホームページを見ると、任意継続被保険者の資格喪失について、下記のように書かれています。これを見ると、切り替えは不可能のようです。

途中で「国民健康保険に加入する」「ご家族の健康保険の扶養に入る」等の理由で、資格を喪失することはできません。

しかし、ここで、諦めてはいけません。
任意継続被保険者が資格を喪失する条件には、下記のように記載されています。

【任意継続被保険者が資格を喪失する条件(日)】

  • 2年間の期間満了日の翌日
  • 保険料が納付されなかった場合、納付期限の翌日
  • 適用事業所の被保険者となった日
  • 75歳の誕生日、または後期高齢者医療制度の被保険者となった日
  • 死亡した日の翌日

つまり、任意継続を国民健康保険に切り替えるには、保険料を納付しなければよいのです

2.任意継続を国民健康保険に切り替えるタイミング

任意継続を国民健康保険に切り替えられることは、わかりました。
しかし、どのタイミング(時期)で、切り替えればよいのでしょうか。

それは、4月です。国民健康保険は、3月までは、前々年の所得をもとにした保険料です。
しかし、4月から前年の所得をもとにした保険料に切り替わるからです。

国民健康保険に切り替えるには、4月分の任意継続の保険料を納付しなければよいのです

3.任意継続と国民健康保険の保険料の比較

国民健康保険に切り替える前に、本当に保険料が安くなるのか、事前に確認しておきましょう。

国民健康保険の保険料は、各自治体の担当窓口にて、ご確認ください
窓口に、直接、出向くか、自治体によっては、お電話でも対応可能かと思います。

その際、直近一年間(1月1日~12月31日)の所得金額を提示する必要があります。
確定申告の控えなどを確認、または、準備しておきましょう。

所得金額がわからないことには計算できませんからね。

なお、所得がない場合でも、保険料は0円にはなりません。勝手に0円と解釈し、滞納すると、延滞金や財産の差し押さえといった事態にもなりかねないので、気をつけましょう。

一方、任意継続も4月に保険料率が見直され、多少、金額に変化があります。
通常、3月初旬に連絡がありますので、その金額と比較し、どちらが得か確認しましょう。

4.任意継続をやめる方法

保険料を比較し、国民健康保険の方が安い場合は、任意継続をやめる手続きをしましょう。

手順は、通常、下記の通りです。

【任意継続をやめる手順】

  1. 任意継続の4月分の保険料を納付しない
  2. 納付期限が切れた4月11日以降、保険者(協会けんぽ or 組合健保)に保険証を返却
  3. 健康保険資格喪失証明書』が送られてくるので保管

なお、保険者により異なる場合もあります。確認をおすすめします。

5.国民健康保険の加入手続き

任意継続をやめたら、今度は、国民健康保険の加入手続きを行います。

健康保険の資格喪失から2週間以内に加入する必要があります。
4月11日が資格喪失日ですので、4月24日までに、各自治体の担当窓口にて手続きしましょう

その際、必要なものは、通常、下記になります。

【国民健康保険の加入に必要なもの】

  • 健康保険資格喪失証明書
  • 印鑑
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
  • マイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカード、通知カードなど)

なお、各自治体により異なる場合もあります。事前に確認することをおすすめします。

いかがでしょうか。以上は、任意継続を国民健康保険に切り替える方法になります。

2年間は、就職するのか、特別な事情がない限り、任意継続はやめれないと思われている方もいるのではないでしょうか。知らないと損しちゃいますよ。

少しでも保険料が安くならないか、悩んでいる方に、お役に立てば幸いです。