私たちは、日頃、何気なく「素直な性格」、「素直な人」など、自分や他人の性格や言動に対して『素直』という言葉を使います。
しかし、『素直』』とは、本来、どう意味なのでしょうか?
物事や人の意見や指示に従順であることなのでしょうか?
それとも、自分の思ったことや出来事を包み隠さずに正直に言うことなのでしょうか?
あるいは、自分の望みを通そうとすることなのでしょうか?
私は、本来の意味は、もっと違うのではないかと思います。
素直の『素』という漢字の意味は、ありのままの状態を表します。
これは、イメージ通りなのではないでしょうか。
一方、『直』は、まっすぐとか、直接といった意味があります。
合わせると、素直とは、まっすぐor直接的でありのままの状態となります。
でも、これって、わかるようでわからないような…って、感じですよね。
では、今度は、『直』という字を一つ一つの作りから見てみましょう。
『直』という漢字は、『十』、『目』、『L』に分解できます。
『十』は、すべて揃っている、完全を意味します。
そして、この世の中で完全なるものは、ただ一つ、神のみです。
つまり、『十』は『神』。『十』の縦棒が『火(カ)』(縦エネルギー)、横棒が『水(ミ)』(横エネルギー)で合わせると神(カミ)です。
その『十』が『目』の上にがあることから、『十』と『目』で神の目=第三の目=真実を見抜く目を表していると思われます。
一方、『L』は、囲いを意味し、それが、神の目を半分、囲っています。
つまり、『直』は、囲いの外(表面的なもの、目に見えるもの)ではなく、囲いの中である神の目(真実)を持つ状態を表していると思われます。
私達は、もともと神の一部分を貰って生まれた神の分け御霊。つまり、神です。
それが、常識、偏見、思い込み、嫉妬、我欲など、心の汚れにより、神である自分を忘れ、本来の力も閉ざされています。
神の目を覆っている囲いとは、心の濁りであり、汚れです。
素直とは、『心の汚れをなくした時に見えるもの=真実』をありのままに受け入れる状態。
言い換えると、神である自分でいること=清らかな心であることが『素直』です。
誰かの言い成りになったり、バカ正直に言ったり、我を通すことではありません。
なお、他にも、『直』に似た漢字で、『徳』という漢字があります。
これも、この方法で読み解くと、左の行人偏は、行くという意味なので、神である自分の心に従うという意味になります。
『叶』は、神である自分が口にする。
つまり、神の視点からの望みであれば、言葉にすれば叶うと言うことではないでしょうか。
他にも、『十』がある漢字はたくさんあります。
いろいろと紐解くと、新たな発見があり、面白いかもしれません。