メールのやり取りで、嫌な気分になったり、勘違いされたり、怒られたりしたことはありませんか?メールは、相手の表情や、声の調子・トーンが分からないだけに、誤解を生じやすく、トラブルが起きやすいコミュニケーション手段です。
また、自分では、そのつもりはなくても、受け取り手の気分によっては、悪いように取られたりもします。証拠も残りますし、簡単に、返信・転送できるので、問題も大きくなりやすいという特徴もあります。メールは、会話や、電話、手紙などよりも、細心の注意が必要なのです。
ビジネスにおいては、メールの書き方により、仕事の効率性や成果だけでなく、会社のブランドイメージにも影響を与えることもあります。
印象の良いメールを書き、仕事をスムーズ、かつ、思い通りに進め、また、会社のイメージアップを図りましょう。そのためのポイントを5つご紹介します。好印象!好感触!のメールの達人になりましょう。
印象の良いビジネスメールのポイント
①送信のタイミングをはかる
相手の印象を良くするには、メールを送るタイミングも大切です。
お礼のメールは早く、お断りのメールは、少し間を空けてからにしましょう。
また、送信先の相手に対し、締め切りを指定している場合や、催し物の案内など、特定の期日がある場合は、相手にも都合があるので、期日ギリギリの日にちで送信するのは失礼です。かと言って、間を取りすぎても、忘れられる可能性があります。通常、1週間~長くて2週間くらいが妥当かと思いますが、内容に合わせて調整してください。
例えば、打合せの日程調整などで、出張が必要な場合などは、飛行機のチケットを取ったり、宿泊の予約を入れる必要があります。早く手配した方が経費もかからずに済みますし、かなり余裕を持って、連絡を取りましょう。
なお、相手に作業をお願いする場合などは、一度、余裕を持った日程でメールを入れ、相手から返信がない場合は、期日間際に、再度、催促メールを入れるとよいかと思います。但し、相手の気分を損なわないように、文章の表現には注意しましょう。
②読みやすさに気を配る
読みやすさに気を配ることも必要です。
まずは『誤字脱字』に気をつけましょう。パソコンや携帯といった情報機器は、簡単に漢字が変換されるので、間違った漢字のまま、送信しがちです。
個人的なメールなら、それでもよいかもしれませんが、仕事のメールの場合は、会社のイメージにも関わります。送信前に、何度も確認しましょう。
また、文字の『大きさ』、『太さ』、『色』、『文章の長さ』、『行間』を空けるなどして、読みやすさにも工夫をしましょう。
『タイトルの付け方』も重要です。内容がわかるものにし、日限のあるものは、タイトルにも入れておくと、メールを開かずに確認できるので親切です。
なお、結論が最後に書いてあったり、メールを全文を読まないと、内容がわからないものは、忙しい相手には嫌われます。『結論や概要は冒頭』に書き、詳細は、概要の下や、添付資料にしましょう。但し、内容を添付資料だけに頼ったものも、考えものです。忙しい相手にとっては、いちいち開くのも手間です。添付資料の概要も、メール本文に入れておきましょう。
③言葉の使い方に気を配る
言葉の使い方にも、気を配りましょう。
ビジネスメールの場合は、敬語が基本です。しかしながら、付き合いが長い相手や、何度も、直接、接触している相手などでは、あまり、丁寧すぎるのも堅苦しいですし、よそよそしい印象を持たれます。相手の人柄や、親密度に合わせ、適度に、堅苦しさを崩し、親しみやすさや、温かみを演出しましょう。
だからと言って、慣れ慣れしかったり、ハイテンション過ぎるのも、失礼です。人間性を疑われますし、会社の品位にも関わります。ご注意ください。
なお、いくら親しい仲でも、かなり目上の方や、高い肩書きの方は、敬語を使っていた方が無難かと思います。
④依頼事項は、気づかいと感謝を
依頼事項がある場合は、細心の注意が必要です。
あなたからの依頼に対し、相手の貴重な時間をいただき、手間をかけさせることになります。
高圧的、命令口調と取られないように、言葉には注意しましょう。特に「~してください。」という言葉は、こちらは丁寧に言ったつもりでも、相手の気分によっては、命令口調の冷たい印象を持たれます。「~して、いただけませんか?」、「~をお願いすることも可能でしょうか?」といった疑問形にしたり、「~してくださると幸いです。」といった表現にしましょう。
また、わざわざ、こちらのために動いていただきますので、「お忙しい中、お手数をおかけして申し訳ありませんが…」、「ご多忙のところ大変恐縮ですが…」といった言葉を添えましょう。
なお、相手が依頼事項に、了承したことを連絡いただいた場合や、対応いただいた場合は、すぐに、お礼のメールを送るとよいかと思います。
頼むだけ頼んで、相手から返信があっても、何の返しもしない人が、意外と多いです。
特に、社内では、部署が違っても、身内という意識だからか、忙しい中、対応しても、何の音沙汰がないというケースが、よく見られます。他の人が、忘れがちなだけに、簡単な文章でもよいので、感謝を示すと、好印象につながります。
⑤指摘事項は、やんわりと必要最小限に
相手に対する指摘事項も、細心の注意が必要です。
基本、指摘されて、あまり、いい気持ちになる人はいません。自分では、そのつもりではなくても、上から目線で言っているように取られがちですし、相手を不愉快な気分にさせたり、怒らせたりする可能性も高いです。依頼事項と同様、言葉には注意しましょう。
また、メールには、やんわりと、必要最小限の内容にしておいた方がよいかと思います。
相手は、文句をつけられたと思い、必要以上に、悪いように取りがちです。相手を批判したり、見下すような表現は、もっての外です。詳細は、別途、電話をかけたり、直接、出向いて、説明するなどの配慮をしましょう。
なお、必要最小限といっても、指摘した理由や背景、指摘に対する改善案などは、簡潔な文章で、やんわりと書いておきましょう。
いかがでしょうか。
少しでも、お役に立てれば幸いです。
お仕事がスムーズに進み、よい結果が出ることを願っています。