期待に複雑な思いな人

みなさんは、「期待」という言葉に、どのような印象をお持ちですか?
他の人から期待されると、嬉しい反面、過度に期待されると重荷にもなります。また、あることの実現を期待する時は、ワクワクとした楽しい気分になりますが、実現しないと、期待した分、がっかりしますよね。
「期待」は、状況により、ずいぶん印象が変わる、カメレオンみたいな存在のように思います。
では、この「期待」と上手に付き合うには、どうしたらよいのでしょうね。
その上手な付き合い方を理解し、望む未来を手に入れましょう。
 

 

”期待”への上手な付き合い方

①やりつくした自分に期待する

「自分が信じていることが引き寄せられる」と、よく聞きますが、何の努力も根拠もなく、自分の望みが叶うことを信じるのは難しいものです。
何か目標があり、それに向かって、今、自分ができることをやり切った時のみ、その実現を信じることができ、望む未来を引き寄せられるように思います。だからと言って、過度な期待は禁物です。それに、こだわるということは、それが実現することを疑っているとも言えます。
そういう時は「果報は寝て待て」の精神で、期待しつつも、心静かに待ちましょう。希望という種を撒き、自分の手で大切に育ててきたのならば、きっと希望の花は咲くことと思います。
そうならない時は、そこに何か意味があるものです。それが何かを感じ、その出来事に感謝しましょう。

 

②相手のために、自分が動くことを期待させない

「今度、~で有名な~さんを紹介しますね」「~のお店のオーナーと知り合いなので、割引するように言っておきますね」など、その場しのぎや、安請け合いで、実現するか不確定な内容を約束をし、相手に期待させるのは考えものです。その場では、良い印象を与えるかもしれませんが、実現しない時は、相手は、期待した分、失望し、信用を失います。
約束は、自分が、直接、行動することで、確実に達成できるものだけにしましょう。
また、本来、相手がすべきことを、代わりに何でもしてしまうのも、よくありません。自分では、相手のためを思ってしていたとしても、相手が学ぶ機会を奪ってはいませんか?また、いつも、相手を助けていると、それが当たり前になり、自立を妨げます。ご注意ください。

 

③相手が、自分の思い通りに動くことを期待しない

よく、自分の夢を子供に託す親や、常識や世間体といった物差しから、子供の人生の選択を支持し、子供がその通りに動くことを期待する親がいますが、それは、単なるエゴです。子供には、子供の意志があり、選択する自由があります。それを奪うのは、相手を信頼していないことでもあり、子供が、本来の力を発揮する機会を奪うことにもなりかねません。
親子関係に限らず、相手の人生に、自分の価値観を押し付けるのは止めましょう。
また、人生の選択という重大なことに限らず、基本、相手が自分の思い通りに動くことは、期待しない方が賢明です。相手には、相手の都合がありますし、あまり期待しすぎると、そうならない場合に、失望感を味わいます。

 

④相手の意志・自由を尊重した上で、期待する

自分以外の相手には、相手の意志・自由を尊重しましょう。
そして、その相手の意志を応援するために、軽く、背中を押す意味で、期待するのは良いことだと思います。しかし、それが、いくら、相手の意志とは言え、過度に期待するのは、相手にとって重荷になります。軽く、背中を押した後は、温かく見守る気持ちでいましょう。
また、例え、期待通りの結果が出なくとも、相手を責めるのではなく、自分の意志に従い、行動したことをねぎらいましょう。

 

⑤相手に、必要以上に、自信を持たせるような期待はさせない

尊敬の念から、素直に相手を褒めることは素敵なことですが、落ち込んでいたり、自信喪失の相手を励ますために、また、自分が何かの目的を達成するために、必要以上に、相手を褒めたたえ、過度な自信を持たせるのは考えものです。
その言葉をまともに受け、自分が望む未来を期待した相手が、そうならなかった時に、信用をなくしたり、責任を問われたりする可能性があります。
自分の言動が、どのような影響を与えるのか、よく考えて発言や行動をしましょう。

いかがでしょうか。
いろいろ書きましたが、「期待」は、基本、自分へ向けてものとし、それなりの準備をして、望む未来が来ることを、気長にゆる~く待ちましょう。他の人に、期待を向けるのは、オススメしません。自分の都合で、他の人に、強く期待を向けるのは迷惑です。
言うなれば、「期待」さんは、”寂しがり屋の自由人”なのです。そのなりの準備をして「うちにおいでよ」と、お呼ばれするのは好きですが、「あっちの行ったら」と、強く指示されるのは嫌います。また、うちに呼ぶ際に「絶対、来てよね!」「約束だよ!」と、しつこい人や強制する人も嫌がります。「まぁ、来たかったらでいいよ。いつでもいいからさ。」と、気長に、ゆる~く待っている人が好きなのです。
そうすると、きっと、あなたの家のドアをノックして、期待さんが、望む未来を連れて来てくれるでしょう。そうなることを願っています。